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著者: 志鳥 栄八郎

疾患名: スモン

出版社: 徳間書店

発行日: 1990-03

RDDスタッフレビュー: 第一線の音楽評論家を襲ったスモン。整腸剤として処方されたキノホルムにより重度の視覚障害等を患い苦しみ、そんな迷いの暗闇から抜け出す際に思い至ったのはベートーベンの境地。十数年、様々な社会不安を撒き散らし、”原因も治療法もわからない奇病”とされたスモンの原因が解明されるまでの社会情勢も丁寧に描写する。どんな鋭利な刃物よりも深く鋭く患者の心を傷付けた、功名心の塊のような学者等が犯した罪の重大さも糾弾する。40年近く前に発行された本書であるが、長く読み継がれていくべき良書。