希少・難治性疾患 海外動向(COVID-19)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関わる、海外組織発の提言等を、連携組織らの協力を得てまとめています。日本語、英語両方の言語でご覧いただけます。 最新公開日:2020510

 

EURORDIS 提言(202048日発表)

EURORDIS open letter to policy makers: Recommendations to protect people living with a rare disease during the COVID-19 pandemic(Website*オリジナル、英語

政策決定者へEURORDISからの公開書簡:COVID-19パンデミック危機中に希少疾患患者とともに生きる人々を守るための提言(PDF*日本語

*EURORDISの許諾を得て、オリジナルPDFの共有ならびに和訳展開をおこなっています。

本提言は、EURORDISが作成したCOVID-19パンデミック危機中に希少疾患患者とともに生きる人々を守るための政策提言です。現在の危機の最中に希少疾患を抱える人々、その家族、そして介護者たちの憂慮と必要性について、トピックごとに直面している課題、政策担当者への提言が記述されています。

本提言ではまた、随所にCRIIへの提言が盛り込まれています。欧州連合(EU)では202041日付でコロナウイルス対策投資イニシアティブ(CRII)が発効されました。このイニシアチブにより、加盟国は短期的な金融ショックに取り組むために、医療制度、労働市場、中小企業に支援を提供することができます。また、欧州委員会はさらなるアクションとして、COVID19 - Coronavirus Response Investment Initiative PlusCRII+)に対する支援を動員するための新たな措置を提案しました。この新しいパッケージは、欧州構造・投資資金からの未使用の支援を最大限に活用できるようにするための並外れた柔軟性を導入することで、これまでのイニシアティブを補完するものでした。

本イニシアチブプラスは同年424日に発効されましたが、この提言は発効以前に発表され、希少疾患領域からの要望書ともなっています。

 

EURORDIS 提言(2020331日発表)

Rare disease community raises alert over discrimination in critical care guidelines during COVID-19 pandemicPDF*オリジナル、英語

希少疾病コミュニティは、COVID-19パンデミック危機の最中において、重大ケアガイダンスにおける差別について警告を発する。(PDF*日本語

*EURORDISの許諾を得て、オリジナルPDFの共有ならびに和訳展開をおこなっています。

本声明は、EURORDIS加盟組織から寄せられた報告をベースに、COVID-19パンデミック危機の最中に患者の優先順位において救急/ICU医師の指針となるよう設計された臨床治療ガイドラインにおいて、希少疾患を抱える人々が差別されている現状に強く抗議した文章です。EURORDISは、医療に従事する全ての医師たちに対し、経験、観察および倫理的指針を駆使して患者の優先順位を決定するよう要請するとともに、具体的な提案もあわせて発表しています。

 

NORD/EURORDIS 共同声明(2020330日発表)

NORD/EURORDIS-Rare Disease Europe Joint Statement on COVID-19 and Orphan Drug LegislationPDF*オリジナル、英語

COVID-19およびオーファンドラッグ法に関する、NORD/EURORDIS-Rare Disease Europeによる共同声明(PDF*日本語

*NORD/EURORDISの許諾を得て、オリジナルPDFの共有ならびに和訳展開をおこなっています。

本声明は、NORDNational Organization for Rare Disorders、全米希少疾患患者協議会)とEURORDIS – Rare Diseases Europe(欧州希少疾患患者協議会)が連名で発表しました。ここでは、グローバル規模のパンデミックであるCOVID-19には希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に適用されるインセンティブは適切ではない、との主張がされており、オーファンドラッグと別軸での対応がCOVIDには必要であることが強調されています。一方で、オーファンドラッグ研究開発で得られた知見やリソースの活用は惜しまず、迅速に治療法の開発・承認がなされることを望んでいることが記されています。

 

米国患者組織 緊急声明(2020316日公開)

29 Patient Organizations Urge Lawmakers to Take Bold, Immediate Action to Protect Those Most Vulnerable to COVID-19PDF*オリジナル、英語

29の患者組織・団体は、COVID-19に最も脆弱な人々を守るために、断固とした緊急措置を講じるよう議会議員に強く要請する。(PDF*日本語

*NORDの許諾を得て、オリジナルPDFの共有ならびに和訳展開をおこなっています。

本声明は、ファミリーズ・ファースト・コロナウイルス対策法 (Families First Coronavirus Response Act (H.R. 6201))成立に向けた動きの一つとして、アメリカ国内29の患者組織による連名で公表されました。

本法は、無料のコロナウイルス診断検査の設置に加え、雇用主とその従業員に直接的な影響を及ぼす2つの主要な法律を盛り込んだ重要な法律です。法案は314日に下院で可決されましたが、異議を唱えた共和党議員が複数いたため遅れが生じていました。多くの患者組織が共同して発表された本緊急声明は、その2日後、316日に公開されました。その後、法案は318日に上院を賛成多数で通過し、同日トランプ大統領が署名しました。

こういった政治決断の狭間に出された「患者サイドからの声」が、法案通過への強力なサポートとなったことは言うまでもありません。